3.1.2 印刷用データの作り方 [Adobe Illustrator]

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タラ
よっしゃ!デザインはできたぞ。あとは印刷するだけだろ?
グー
そう簡単じゃない。印刷用データには特別な準備が必要だ。
タラ
えっ、マジで?何が違うんだ?
中の人
その通りです。画面で見えているデザインをそのまま印刷すると、思わぬ問題が発生することがあります。印刷用データを正しく作成する手順を見ていきましょう。
目次

1. カラーモードの確認と設定

  1. ファイル > ドキュメントのカラーモード でCMYKになっていることを確認
  2. RGB画像がある場合は、編集 > カラー設定 でCMYKに変換
タラ
CMYKって何だ?RGBじゃダメなのか?
グー
CMYKは印刷用。RGBは画面表示用。色の出方が違う。

2. 解像度の確認

  1. 画像の解像度は300dpi以上が理想
  2. 配置した画像をダブルクリックし、リンクパネルで解像度を確認
タラ
dpiって何だ?数字が大きいほうがいいのか?
グー
1インチあたりのドット数。高いほど鮮明。ただし、データも重くなる。

3. 塗り足し(ブリード)の設定

  1. ファイル > ドキュメント設定 で塗り足しを3mm程度に設定
  2. デザイン要素を塗り足し領域まで伸ばす
タラ
塗り足し?なんでデザインを外にはみ出させるんだ?
グー
裁断時のズレを考慮。白枠ができるのを防ぐ。

4. トンボの追加

  1. ファイル > 書き出し > 書き出し で形式をAdobe PDF(印刷)に設定
  2. マークとブリード タブでトリムマークにチェック
タラ
トンボって何だ?切る位置でも示すのか?
グー
そう。印刷後の裁断位置を示す印。正確な仕上がりサイズのため。

5. フォントのアウトライン化

  1. 全てのテキストを選択
  2. 文字 > アウトラインを作成 を選択
タラ
なんでフォントをアウトライン化するんだ?
グー
フォントの欠落を防ぐため。どの環境でも同じ表示になる。

6. 特色の確認と変換

  1. ウィンドウ > 分版プレビュー で特色使用の有無を確認
  2. 特色がある場合は、編集 > カラーの編集 > CMYK に変換 を選択
タラ
特色?それも何かわからないぞ。
グー
特別に調合されたインク。通常印刷より高コスト。意図しない使用に注意。

7. リンク画像の埋め込み

  1. リンクパネルを開く(ウィンドウ > リンク)
  2. 全ての画像を選択し、パネルメニューから「画像を埋め込み」を選択
タラ
埋め込むって何だ?リンクじゃダメなのか?
グー
ファイルに画像を含める作業。リンク切れを防ぐ。

8. 最終チェック

  1. 表示 > 出力プレビュー でCMYKの色分解を確認
  2. 表示 > オーバープリントプレビュー で色の重なりを確認
  3. 表示 > ピクセルプレビュー で画像の解像度を視覚的に確認
タラ
うわっ、最後にもいろいろチェックすることがあるんだな。
グー
そう。細心の注意が必要。一つのミスで全てがダメになる。

9. PDF書き出し

  1. ファイル > 書き出し > 書き出し を選択
  2. 形式をAdobe PDF(印刷)に設定
  3. プリセットで「高品質印刷」を選択
  4. 必要に応じて設定を調整し、書き出し
中の人
これらの手順を踏むことで、印刷トラブルを最小限に抑えた印刷用データを作成することができます。慣れないうちは少し面倒に感じるかもしれませんが、この工程を習慣にすることで、プロフェッショナルな仕上がりが期待できます。
タラ
へえ、印刷用データ作りって奥が深いんだな。でも、これで完璧な名刺ができそうだ!
グー
そう。細部へのこだわりが質の高い仕事を生む。
中の人
素晴らしい理解です。次回は、この知識を活かして実際に印刷用データを作成し、印刷会社に入稿する流れを体験してみましょう。グーとタラと一緒に、プロフェッショナルな印刷データ作成のスキルを磨いていきましょう。
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